ナースと感情労働について

感情労働とナースの関係

看護師、と言う仕事は感情を介して、患者と接する労働といえます。
これを、「感情労働」とよびます。

 

これは、看護師自身の心にも影響を与えて、色々な気持ちを起こさせます。

 

この、感情労働と言うものを見つけたのは、アメリカの学者「A.R. ホックシールド」で、彼の感情労働の定義は、


1、対面、または声による人々との接触が不可欠。
2、他人の中に感情の変化(感謝、安心など)を起こすこと。
3、雇用者は、研修や管理体制を通じて労働者の感情活動をある程度は支配する。
「管理される心ー感情が商品となるとき」世界思想社刊 より引用

というものです。

 

ここで重要になってくるのが、感情労働は感情そのものに商品価値が生まれる、という事です。

 

ホックシールドは感情労働を、
「感情が労働の大きな要素で、働く側と客との間においてやりとりされる感情自体に、商品価値がある仕事」
としています。

 

マクドナルドやコンビニ、さらに他の接客業も、すべてが感情労働をしています。

 

当然、ナース、保育士、介護福祉士なども感情労働です。

 

感情労働の具体的な性質を見ると、客に感謝や安心の気持ちを与えると同時に、相手との距離を保つ、という要素を持っています。

 

例えばマクドナルドを思い出してみれば、すぐ理解できるでしょう。
「いらっしゃいませ」「ご注文はお決まりですか」などの言葉、そして笑顔などの動作は、個人に対して行われているようで、実は違います。

 

このようなマニュアル対応は、客によい感情をもたせると同時に、「それ以上の対応や、付き合いはしない」といった、相手を遮断するメッセージも同時に発しています。
これを「感情ルール」といって、このルールを守ることを、感情労働をする人は要求されます。

 

店員も、「この客は嫌い」といった個人的な感情を持つこともあるでしょう。
また、「このお客様は素敵」という気持ちになることも無いとはいえません。

 

ですが、それは決して表してはいけない、と言うのが、感情ルールというものです。

 

それを表してしまうことは、仕事のスムーズな流れを乱すことにつながり、相手の怒りや憎しみ、そして恋愛感情まで生み出してしまう恐れがあるからです。

 

看護師の場合は

では、看護師の感情労働はどうなっているでしょうか。
この場合も、一般的な接客業と同じ要素が含まれています。

 

先ほど述べた、「よい感情を呼ぶ」と言う事と、「個人的な感情を遮断する」ということです。

 

ナースの場合にも、感情ルールと言うものは適用されます。
例えば、「この患者は嫌」と思っても、言葉はもちろん、表情や態度、しぐさなど言語ではないものも含めて表に出てはいけない、というのが基本です。

 

ナースが患者に声かけを行ったり、笑顔を忘れずにするなどの行為も、人間関係を円滑にして、仕事の効率を上げたりすることにつながります。

 

逆に、患者に対してネガティブなものを感じたとしても、それを表に出さない、ということは、患者に対してのもの、と思われていますが、それだけではなく、実は「ナース自身を守る」という側面も持ち合わせています。

 

ただし、注意が必要なのは、ナースの場合の感情労働は、ほかの接客業とはかなり違う、ということです。

 

ファストフード店などの場合は、お客と感情労働者の関係は短い時間で終わってしまうものです。
それに対して看護は、患者に対して、その人すべてについて長期的な働きかけがある、という点で違いがあります。

 

 

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